あけましておめでとうございます。
旧年中の御厚情に深謝し、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

さて本年は巳年。Googleのジェミニさんによると巳年はヘビが脱皮する事から「再生と復活」を象徴するのだそうです。またヘビは「神の使い」とされ、古くはインド仏教の守護神である弁才天の使いとされたのだそう。
弁天さんといえば日本では七福神の一人として有名で、一部では宗像三女神の市寸島比売命と同一視されてる向きもあります。航海の神・水の女神・音楽の神・学芸の神・芸能の神・知恵の神・言葉の神・福の神・戦勝の神と超忙しい神さんでもあります。そりゃ腕も8本いるよねって話。この弁天さん、元々ヒンズー教の神サラスバティ―がインディードして仏教に取り入れられ、それが更にビズリーチして日本の神道と結びつき、と何度も転職を繰り返したために多才になったものと思われます。ただし、本家インドでこの神様が蛇を使いにしたという文献はどこにも残ってません。これは恐らく日本の中世の坊さんが、財の神さんって事にしたら、お金持ちがお参りにきてたくさん寄付してくれんじゃね?って事で、土着信仰だった宇賀神という蛇神さんと合体させてお祀りする為に流したデマが元なんじゃないかと。。中国の「弁才天」が日本で「弁財天」になったのも、神のお告げを表す古語の「守(ま)つる」が「祀る」になったのも、きっとこの坊さんの策略です。「祀」という文字は、供え物を表す「示」と蛇神を表す「巳」が合体したものですが、これが本当の由来です・・・嘘。
まあ冗談はさておき、今のAIの内容をみてるとAIもまんまとデマに踊らされ、そのAIに大衆が踊らされ、ガセネタがドンドン世の中に真実として広がっていきそうで怖いですね。
今年の初詣はガセネタに騙されないように、弁天さんにお詣りしてこようと思います。

因みに蛇が魔除けとして使用されたのは、日本の中世どころの話ではなく、ず~~っと昔に遡ります。皆さんは「ゴルゴネイオン」という彫刻や絵画をご存じでしょうか?多くの彫刻家や画家による作品が世界中に残っていますが、これは元々ゴルゴン三姉妹のメデューサの首を象った古代ギリシャの魔除けのペンダントがモチーフです。そう、あの髪の毛が生きた蛇で見た者は石になってしまうって怪物です。なんと最初期のものは紀元前8世紀の初め。神武天皇の誕生が紀元前711年2月3日つまり紀元前8世紀の終り頃ですから、それよりも早く蛇の魔除けがあったって事になります。仏陀や孔子に至っては紀元前6世紀生まれのピチピチボーイズなので如何に古い時代からあったのかが判りますね。
実はこの「ゴルゴネイオン」がシルクロードを渡って中国を経由し、日本にやってきたのが鬼瓦の原型だと言われています。我がふるさと兵庫県では淡路鬼瓦が伝統的工芸品に指定されており、子供の頃から毎年12月には「淡路島で干支瓦づくりが最盛期」ってニュースが流れるのですが、まさか鬼瓦の元がメデューサだったとは。。
そんなこんなで、2025年の魔を払うための「ゴルゴネイオン」を作成してみました。これをスマホの壁紙にしてたらきっとハブにも噛まれないはず。そして幸せな一年になるはず。。

何はともあれ、本年もどうぞよろしくお願い致します。