箔押&エンボス加工サンプル画像
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箔押&エンボス加工サンプル画像アップ
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先月のブログに引き続き、島シリーズ第三弾はUSAハワイ州のオアフ島。州都ホノルルでパーソナルトレーニングジムを運営されるS2 Workout様の名刺です。

ハワイアンブルーの海をイメージした水彩風のビジュアルを画用紙の様な風合いのファンシーペーパーに高線数のオフセットで印刷。その上にアルミの様な質感のマット系銀箔と凹凸二種類の金型でプレスするエンボス加工を重ねました。シンプルなロゴのデザインも併せて担当させていただきましたが、デボス風に凹んだ裏面から見てもS2と読めるよう計算しています。
製作時の注意点は二点。一つは一見同じようなナチュラルな風合いのファンシーペーパーでも、インク部分が光沢を帯びるものと沈むものがあります。画像がメインのパンフレットなどで大活躍するヴァンヌーボ系の様に印刷部分に光沢が出るものは、水彩の雰囲気を出したい場合は避けるようにします。もう一つは箔押とエンボスの重ね加工。箔押はホットスタンプとも呼ばれるように通常150度程度の熱を加えて加工するため、僅かですが紙が伸縮します。これに関してはしっかり伸縮に合わせてエンボス加工を調整してくれる箔屋さんを選ぶ事しかないのですが、伸縮しにくい用紙を選択する事で、ある程度は防げます。合成紙は避けた方が無難ですね。因みに単純な箔押のみなら低温ホイルに対応している箔屋さんに限りますが、加工が可能な合成紙もあります。

と、ここまで読んで「お前は印刷屋か?」と思われた皆様、いえいえ僕は紛れもなく「デザイナー」です。
幾らこだわりのあるデザインをしても、用紙の選択一つで台無しになるのがデザイン。幾ら画面で綺麗なデザインができても、仕上がりの最終形に責任が持てないデザイナーはデザイナー失格だと思うので、少なくとも印刷会社や加工会社に物申せる程度の知識は必要ですよね。
ってことで、僕は「一流デザイナー」ではないかもしれませんが「一応デザイナー」です(笑)