皆様こんにちは。
今日は意外とよく見かける「業態と広告選択のミスマッチ」に関して触れてみたいと思います。決して安くない宣伝費ですのでなるべく有効に働いてほしいですよね。
例えばAさんの業態は「焼肉レストラン」だとします。
Bさんの業態は「パソコン修理」だとします。
同じ一次商圏に5万世帯12万人の人が住んでいるとして、全世帯に折込チラシを入れました。さて同じ宣伝を行ったお二人の広告効果において、一番の違いは何でしょう?
「焼肉レストラン」はベジタリアンや肉が食べられない乳幼児など一部を除く全てのコンシューマーがターゲットであり、チラシを見て「焼肉が食べたい」と感じてもらえれば、その時点で潜在客=見込客となります。
「パソコン修理」の場合は、パソコンを持つコンシューマーがターゲットで、この点においては仮にターゲットの絶対数が少なかったとしても、競合店が少なければ条件は同じですね。
一番の違いは、チラシを見て「修理するならこの会社にお願いしたい」と感じてもらったとしても、その時点で、たまたまパソコンが壊れてなければ潜在客は潜在客のままだという事です。
ダイエットを中断して焼肉に行く人はいても、パソコン修理に行くためにパソコンを壊す人はいません。
前者の場合は常に目の前に相手がいますので、大振りでラッキーパンチを狙う価値はありますが、後者の場合は、いつ相手が目の前に来てもいいように常にジャブを仕掛ける必要があります。居ないのに大振りばかりしていては、相手が来る前にスタミナ切れになってしまいます。
一度見た広告は日数経過と共に忘れられていき、改めて見直さない限り、平均一週間後に覚えている人は0になります。かといって毎週一回以上コストのかかる折込チラシやテレビCMを打てる企業は僅かでしょう。
もし貴方のビジネスが「潜在客=見込客」ではなく、しかも季節需要の増減などもない業態だとしたら、折込チラシに関しては、例えばクーポンチラシのように保管して見直してもらえるような工夫が必要です。地域密着型のビジネスの場合は、広告費の一部を継続的に目にする交通広告や屋外広告にシフトしたり、ある程度見込み客だけに絞りこむことができるリスティング広告を使用するなど、いつでもそうなった時に思い出してもらえる記憶刷り込み型の広告や、そうなって初めて目にする能動広告など、持久戦を主体とした待ちのスタンスで宣伝計画を立てる必要があります。短期行動広告では空振りの可能性が高いです。ご自身の業態に合わせて企画することが大切です。
年間通して、それなりに広告費を使っているのに効果が今イチだなっていう場合は、改めて自身の業態とメディアの種類、広告の内容がマッチしているか見直してみられてもいいかもしれませんね。