皆様こんにちは。ARTBOBのボブ兄(最近はボブ爺になりつつありますが)こと北本憲吾と申します。弊社ホームページをご覧いただきありがとうございます。
せっかくお越しいただいたのに、いつも代り映えしないのでは申し訳ない、ということで、他愛もない趣味の話から日々の仕事での気づきなど、つれづれにブログとして書き記していきたいと思います。つれづれというだけあって暇に任せたマイペース更新です。玉石混交で、為に成るか成らないかは全く判りません。もし読者の皆様で拾えるものがありましたら拾ってください。
今後お読みいただくにあたって、誤解が無いように少しだけ私の考え方に関してお話しさせていただきます。
例えば広告業界では広く知られている「マッカーシーの4P理論」など、業界に関わらず世の中には様々な「〇〇理論」「〇〇システム」といった工学的に整理された理論・法則が溢れています。しかし私はそういったものを万能だとは考えていません。
科学というものが生まれて経済社会が一気に発達したことは疑いようのない事実ですが、膨大な自然界のごく僅かな数値化できる情報の一部の法則性は、正解の中のほんの一握りの分かりやすいパターンであるだけで、その他に無限の正解の形があると思っています。
一つ一つの事象を紐解きながら新しい黄金比を発見する人は天才ではなく勤勉家です。与えられたテーマに沿った完成形を画家の様に全く違う構図と色で一瞬で頭に描くことができる人が天才なのだと思います。一段ずつバランスを取りながら積み上げて行くことでは絶対に生まれないカタチが、後者からは生まれる可能性があります。
で、残念ながら私は天才ではありません。おまけに勤勉家でもありません。但しデザイナーにとって何が一番大切かは私なりの答えを持っています。それは「情緒」です。そのデザインにより、人がどのように心を動かすか、そのビジュアルに対象の方が何を感じ、そのコピーに何を思い起こすか。その数値化できない「情緒」を自分の「脳」ではなく「心」で、どれだけ繊細な感性で感じとる事ができるかが、デザイナーに最も必要な能力であり、また様々な形をしたオブジェクトやコピーという名の石ころを、「心」ではなく「脳」で、どのように組み立てれば相手の「情緒」に届くかを知っていることが、デザイナーに最も必要な技術だと思っています。
その「情緒」をベースにして、三段くらい積み上げて生まれるバランスを見つけます。で、足りない部分は、ありがた~~~く勤勉家の皆さんの理論を拝借して、てっぺんまで積み上げる形で、日々の制作にあたっております。
こちらのブログでは、様々な理論や数値を踏まえた統計的な成功パターンに関して、色々な事例を書かせていただく事もあるかもしれませんが、自分の経験や考えのフィルターを通した内容ですので既成の理論とは真逆のケースもあるかもしれません。例えば通勤電車の中で、少なくとも温度と湿度のたった二つの数字から割り出す不快指数よりも、隣に座った人の香水の趣味が合うか合わないかの方が、不快か爽快かを左右する要素として遥かに大きなものであると考えています。予めお含みおきの上ご照覧いただければ幸いです。